<県庁などで仕事始め 井戸知事年頭あいさつ>
復興を卒業、新たな兵庫を形づくる
兵庫ジャーナル 2020.01.06wrote

  官公庁などで仕事始めの6日、県庁では井戸知事が幹部職員約3百人に年頭のあいさつをした。「阪神・淡路大震災から25年。ようやく新しい投資に目を向ける環境が整ってきた。復旧・復興を卒業して新しい兵庫づくりを展開する。今後を形づくる基盤となる年」と位置づけ、「昨年の漢字一字は元気の『気』とした。令和初めての新年。気合い、気概をもって取り組もう」と呼びかけた。
 まず、井戸知事はゴーン被告の海外逃亡、イランとアメリカの対立を挙げ、「年明けから不穏な空気。いつ何が起こるか分からない。緊張感を失わずにいたい」と訴えた。
 そして、震災から丸25年を迎える1月17日を「経験、教訓を『忘れない』『伝える』『活かす』『備える』ことをしっかり確認する日にする」とし、その後の度重なる風水害にふれながら「事前防災をしっかり行う。安全の基盤をつくる」と表明した。
 策定作業を進めている「兵庫2030年の展望」リーディングプロジェクトについては、「実現に取り組む姿勢が問われている。目標に向かって一歩一歩あゆむことで新しい地平線が見える。その繰り返しが大事」と説き訴えた。
 さらに、「人々の活動展開での共通項は自己確立。県庁のような大きな組織になると自らの存在を確認できず、構成員の一つになってしまう。なんのため、ここにいるのか考えてほしい。それが新しい意欲につながる」と求めた。
 また、21世紀長期ビジョンについて、「夢や希望に向かって官民、県民が力を合わせることが相応しいと、プランではなくビジョンにした」と説明し、「2050年をにらんで新しいビジョンを策定する。県政だけでなく県民の推進目標としてまとめ取り組む」と参画と協働の基本姿勢を強調した。
 地域創生については、「人口が減っても豊かに生活できる地域、望みが叶えられる地域、他から羨ましがられる地域、そうなることが我々の課題。量ではなく質の高さが問われている。格差是正の視点を忘れずに質の高い地域づくりをともにめざしたい」と示した。
 AIなどへの対応については、「囲碁、将棋などルールが決まっていることは、AIに勝てないかもしれないが、今後の新しいルールをつくりあげる時代に人間がAIに負けるはずはない。AIに任せる分野と職員が担う分野を確立し、県庁の情報社会能力を高める」と協力を要請した。
 最後に「今年のキーワードは八つ。安全、安心、信頼、健康、元気、地域、自立、交流。何が起こるか分からない時代だからこそ、緊張感をもってこの一年を送りたい」と一丸となった取り組みを求めた。