第342回定例県議会・「新年度を今後10年の起点に」
「e–県民制度」移住・定住の契機に
兵庫ジャーナル 2018.10.29wrote

  第342回定例県議会が4日開会し、職員の給与改定に伴う補正予算案など25件が上程された。提案説明に立った井戸知事は、「平成31年度は、新しい兵庫づくりに向け、力強くスタートを切る年」と位置づけ、「『すこやか兵庫』の実現に向け、県民の期待に応える予算編成を行う」と方針を明らかにした。また、地域創生について「カムバックひょうご東京センターへの相談件数は4千件を超え、移住者数も年々増加するなど、移住・定住への関心は高まっている」と現状を分析し、県外で暮らす兵庫出身者や縁のある人を登録する「ひょうごe―県民制度」を来年1月から開始することを報告した。
 「ひょうごe―県民制度」は、登録者に買い物をするとポイントが付与される電子マネーカード「e―県民証」を配布、地域情報の発信や県特産品の販売を通じて、ふるさと兵庫とつながる機会を提供する仕組み。
 井戸知事は、「この制度が県外に住む人の『ふるさとへの想い』をつなぎ、移住・定住への契機となることを」と期待した。
 また、早期開催を要請してきた関西3空港懇談会が、今月中に開催される方向で調整が進められていることを報告、「航空需要の見通し、関西国際空港の台風被害に伴う緊急対応の評価を共有し、ワールドマスターズゲームズ2021関西や2025年の国際博覧会の開催を控え、3空港の5本の滑走路を有効活用する観点から新たな役割分担について検討する」と見解を述べた。
 大阪万博の開催決定については、関西広域連合として「日本の歴史・文化の原点である関西の素晴らしさを世界の人々に理解してもらう絶好の機会。支援方策の検討とともに、開催の効果を関西全体に波及させるべく、オール関西で取り組む」と説明した。
 7日は代表質問を行い、自民・藤本百男(3期・加東市)、公明・伊藤勝正(2期・明石市)、県民連合・栗山雅史(2期・西宮市)、維新・住吉寛紀(1期・姫路市)の4会派4政調会長が新年度予算編成の方針などを質した。

第342回定例県会・4会派が代表質問

 第342回定例県議会は7日、4会派政調会長による代表質問、10、11両日の一般質問では10議員が登壇、14日、補正予算案等を可決し閉会した。
 代表質問では、新たな行財政運営の枠組みによる平成31年度運営方針が質された。井戸知事は「31年度は今後10年の起点。県民の参画と協働を基本として、新たな時代を切り拓く予算を編成する」と2030年の展望がめざす「すこやか兵庫」の実現に意欲を示した。
 自民・藤本百男議員は、「今年は県政150年とともに、阪神・淡路大震災後、取り組んできた行財政構造改革の仕上げの年度という、大きな節目になった」と前置き、「来年度は兵庫の未来を切り拓く第一歩を踏み出す年。県民の視点に立った政策を県民とともに実行する県政を前面に打ち出した思い切った予算編成を」と求めた。
 さらに、検討が始まった県庁周辺再整備について、「兵庫の10年先、100年先を展望した、県民が夢を持てるものとなるよう、県議会や県民も参画して十分な協議調整を進める必要がある」と拙速を戒めた。
 井戸知事は来年度予算編成について、「収支均衡の維持と将来負担の軽減」を基本方針とし、@安全安心な暮らしの実現A未来へ続く地域活力の創出B国内外との交流・環流の拡大の3つの柱を示した。
 県庁再整備については、建て替えが70年間のトータルコストで耐震改修を約100億円上回るコスト面や執務環境の向上などを考慮、「建て替えが望ましい。新たな150年を導く、中枢拠点のグランドデザインを描く重要なプロジェクトになる」と方向性付けた。そのうえで「県民を代表する県議会に協議の場を設けていただき十分協議したい」と議会との協働を強調した。
 公明・伊藤勝正議員は、国連のSDGs、持続可能な開発目標について、「全ての人に健康と福祉をなど、県がめざす方向性と符合する」として、この理念を組み込んだ施策展開を提案した。
 井戸知事は、「2030年の展望で描いた自分たちに合った生活や働き方ができる『すこやか兵庫』づくりは、SDGsの理念、目標を包摂する。来年度の地域創生戦略の改訂など、SDGsに意を用いつつ、活力の持続に取り組む」と応じた。
 県民連合・栗山雅史議員は、井戸知事の関西広域連合長5期目の再選に関連し、「今後2年間で分権社会実現の方向性を示す」と語ったことに、「手腕に期待するが、今後の見通しは」と質した。
 井戸知事は「国との連携・協力を深め信頼関係を構築するなど、国出先機関の丸ごと移管の受け皿となり得ることを示す」と述べ、「国と地方の協議の場に権限移譲に係る分科会の設置など新たな推進手法を提案する」と粘り強い取り組みを訴えた。
 維新・住吉寛紀議員は人口の自然増対策で民間を含めたオール兵庫での推進を求めた。
 井戸知事は、民間による結婚支援事業の応援など「根気強く総合的に施策展開する」と説明した。

代表質問

一般質問