<大阪府北部地震・井戸関西広域連合長が被災地視察>
「兵庫から支援の輪広がる
兵庫ジャーナル 2018.07.02wrote

 最大震度6弱を観測した大阪府北部地震。発生から2週間が経過し、被災地では支援の輪が広がっている。
 関西広域連合では応援・受援調整室を立ち上げ、情報収集とともに家屋被害認定調査の体制構築等を支援するため構成府県内の職員を被災市に派遣した。県教育委員会の震災・学校支援チーム(EARTH)は避難所となった学校の再開、子どもたちへの心のケアに当り、週末には災害ボランティアが被災地入りし、部屋の片付けなどを手伝った。
 井戸知事は関西広域連合長として23日、被災地を訪問、茨木、高槻両市長と面談するとともに被害状況などを視察、「今回は広域的な災害ではなく点の災害。個別の対応をしっかり続けていきたい」と方針を語った。
 茨木市役所で福岡洋一市長と面談した井戸知事は、罹災証明書発行の基礎となる家屋被害認定調査を急ぐ必要性を指摘し、25日から関西広域連合として家屋被害認定調査コーディネーターを派遣することを報告した。被害の程度により国の支援策が異なることから、兵庫県では平成25年の淡路島地震の際、県単独で損害割合が1割を超えた住家に助成を行った事例を紹介した。
 さらに、被災者がPTSD(心的外傷後ストレス障害)にならないためにも、心のケアの体制づくりを訴え、専門家派遣の用意があることを説明した。これを受け、茨木市では相談拠点として震災こころのケアセンターを保健医療センター内に設置することを決めた。
 高槻市の濱田剛史市長にも同様のことを伝えるとともに、「大変マスコミ対応に苦心した」との話を聞き、「定期的に時間・場所を決めて、市長が記者会見を行うことで市民の安心につながる」と伝えた。
 この後、女子児童が亡くなった高槻市内のブロック塀倒壊現場を視察するとともに、避難所となっている同市立郡家小学校を訪問した。夜間に3名程度避難するのみで、昼間は誰もいなかったが、運営に従事する市職員3人、東日本大震災の被災地である宮城県名取市から派遣された職員2人と意見を交わし、避難所の統廃合について助言した。
 また、同市内の団地で、ひょうごボランタリープラザの呼びかけに応じ、室内の片付けを支援するボランティアを激励訪問した。同プラザの高橋守雄所長ら県内各地から集まった8人で、井戸知事に状況を報告するとともに、入居する女性から大変感謝されたことを伝えた。
 25日の会見で井戸知事は、「外見は大きな建物被害等は見受けられない。ただ、独居老人の多い公営住宅で家財が片付けられず困っている方が多い」と印象を語り、「ボランタリープラザの高橋所長に高齢者世帯等をターゲットにした支援を相談している」と継続支援の考えを示した。
 ボランティア派遣の中心的な役割を担う同プラザでは21日、高橋所長ら3人が先遣隊として高槻、茨木、豊中の3市を訪問した。
 災害ボランティアセンターを運営する地元社会福祉協議会の職員、避難所の中学校の校長らと意見交換し、被災者のニーズを調査した。
 高橋所長は、「井戸知事からも地元社協と連携したチーム支援実施の要請を受けた。距離的に近くボランティアが入りやすい状況にある。正確な情報を発信し、効果的な活動ができるようにしたい」と今後の対応方針を語った。
 また、「地域一体となった防災訓練の積み重ねや、日ごろからの地域づくり活動のネットワークが避難所運営に役立ったとの成果を聞き、コミュニティづくりの重要性を改めて痛感した。プラザとして支援を充実し、災害への備えにつなげたい」と今回の地震の教訓を示し、総括した。