関西広域連合が第90回委員会、3月定例議会
分権推進へガバナンス強化を
兵庫ジャーナル 2018.03.03wrote

 8府県4政令市で構成する関西広域連合は3日、大阪市内で第90回広域連合委員会と広域連合議会3月定例会を開いた。委員会では官民連携の強化に向け、平成30年度からの組織体制の強化を確認した。連合議会では約23億3千万円の30年度一般会計予算案を可決。一般質問では、停滞する地方分権の推進へ広域連合の存在感の発揮、財政自主権の確立などガバナンスの強化、若者の参画など今後の展開について、井戸連合長の見解を質した。
 午前中に開かれた委員会では平成30年度組織体制を協議。広域観光の推進やワールドマスターズゲームズ2021関西の機運醸成など構成府県市、官民連携による取り組みが一層重要となっていることから、総合調整機能を果たす担当参与、連携推進課を新設、本部事務局次長が兼務している企画課長、地方分権課長を専任化することを決めた。
 午後からの広域連合議会3月定例会では、14議員が一般質問を行った。兵庫県議会からは原吉三議員、竹内英明議員が登壇した。
 原議員は、「いま広域連合がなすべきことは、地方分権の受け皿たり得ると示すこと」と強調した上で、兵庫県が提唱し、国の役割を限定する「中央集権制限法」の制度化へ一層の取り組みを求めた。
 さらに、国土の双眼構造の実現に向け「防災庁」創設への具体的な戦略を質した。
 井戸連合長は、「広域連合の存在感を示すため、国との関係で何らかの再構築を図る必要がある。しかし、難しい」との認識を語った。
 その上で、中央集権制限法について「憲法改正が必要となる。全国知事会で、憲法改正の個人的な考えとして、国の事務に制限を設けることを提言した。それくらいのことをしないと、明治から150年続く中央集権体制は崩れない」との見解を示した。
 防災庁については「首都直下型地震の事前対策の拠点が必要。啓発映像の作成などで重要性を訴える」と答えた。
 竹内議員は、「7つの事務に加え、『人の環流』をテーマに、新たな取り組みで関西が一丸となる時」と要請した。
 さらに、「国と地方の事務を切り分けるためには、地方ができる事務を明らかにする必要がある」と指摘し、「事務推進の基本となる財政自主権を広域連合が確立し、課税自主権を有した姿を検討すべき」と主張した。
 井戸連合長は、今後の展開について「来年度から連合として都市と農村の交流で事業化を図る」「各府県が首都圏で設置している移住促進拠点の共有化に向け、まず、情報共有から検討する」と方針を示した。
 財政自主権については、「何のために課税自主権を持つか、権限をどうあるべきか、組織としてのガバナンスをどうするかなど全体をワンパッケージで提言しなければならない。議論を十分に詰める必要がある大きな課題」と認識を述べた。
 広域連合の今後の展開では神戸市会の藤原武光議員が「広域スポーツの振興」「女性活躍の推進」を要請した。
 また、滋賀県の成田政隆議員は、平成14年度まで実施されていた近畿青年洋上大学の意義とともに、兵庫県では今も海外養成塾として継続し、洋大同窓生が地域で活躍していることを伝え、広域連合による若者世代の国際交流事業の実施を求めた。