知事が初の年頭あいさつ
コロナ後の兵庫づくりへ第一歩を
「新しいやり方で筋肉質の組織に」

2022.01.13

斎藤知事が初の年頭あいさつに立ち、幹部職員を前に新年の抱負を語った

 官公庁の仕事始めとなる4日、県庁では斎藤知事が本庁の局長級以上約80人を前に初の年頭あいさつに立った。感染防止対策で例年より参加規模を縮小したが、地方機関を含めた全職員が視聴できるようオンラインでも配信した。コロナ感染第6波への備えや収束後の社会で重要視される施策などを挙げ、「コロナを乗り越えた後の兵庫県を形作っていく第一歩を皆さんと一緒に踏み出す年にしたい」と展望し、新年度の予算編成に向けて意気込みを示した。
 新型コロナでオミクロン株の市中感染が県内で確認されたことにふれ、「医療提供体制の強化やPCR検査の無料実施などを講じつつ、医療機関など現場と共に対応していく」と当面の対策を示した。
 今年については、ポストコロナの県政をつくるスタート年と位置づけ。デジタル化の推進や大阪・関西万博に向けた人・モノ・投資の流れの呼び込み、起業支援などを重要施策に並べた。SDGs(持続可能な開発目標)では官民連携で進める大切さを訴え、「経済界だけでなく、農林水産業や地場産業、まちづくりなど各分野で取り組みたい」と意欲。これらの施策を新年度の予算編成に盛り込む考えを示唆した。 
 働き方改革では、翌年度の主要施策を協議する重要施策ヒアリングを廃止し、知事査定の対象事業は特に重要なものに厳選したと説明。「部局長のマネジメントに任せ、知事はポイントとなる施策の相談や、大きな方向性を一緒に考えていく立場としたい」と役割を伝え、「勇気のいる判断だったが、若い職員がなるべく早く家に帰り、プライベートの時間を充実してほしいと思い切って見直した」と背景を語った。
 そして、「新しい知事に変わった直後だからこそ、新しいやり方で筋肉質の組織体制にしていく」とし、①創意工夫②失敗を恐れずチャレンジ③県民ボトムアップ型県政の推進④ワークライフバランスの配慮を職員に注文。「皆さんと躍動する県政をめざしたい」と理念を共有してともに歩んでいく姿勢を求めた。