<「ふるさと応援交流センター」開設>
交流、移住促進などワンストップ対応

2019.04.19

 県は、多自然地域の元気づくりを支援する「ふるさと応援交流センター」を4月19日、JR神戸駅前の神戸クリスタルタワー6階に開設した。移住相談窓口として一昨年2月に設置した「カムバックひょうごセンター」と併設し、小規模集落の活性化に向けた活動支援、都市住民との交流促進などを移住施策と連携して総合的に行う。
 県は過疎化、高齢化が進む多自然地域の自主的な取り組みによる活力の維持、向上を支援するため、平成20年度から「地域再生大作戦」を展開してきた。
 大学生と連携した賑わいづくりなどの成果が見られる一方で、県内の小規模集落は5百集落を超え、大作戦を始めたころの倍に。
 このような現状から今年度は、集落以外の人材の活用に力点をおいた施策を推進する方針で、「県版地域おこし協力隊制度」を創設することにしている。
 国が実施している同協力隊制度の指定エリア外にも派遣し、移住だけでなく通い型の活動も可能とし、対象地域・人的支援を拡大する。県版の隊員は同センターに所属、派遣される。
 センターには相談員2人を配置し、多自然地域の総合案内窓口として、小規模集落や地域を応援したい都市住民らへの相談、問い合わせに応じ、マッチングを図る。
 さらに、人材育成や、協力隊の募集、隊員への支援に取り組む。
 19日午前に開かれた開所式では、金澤副知事、水埜浩政策創生部長が看板を掲示した。金澤副知事は「まずは多くの人に多自然地域への関心を持ってもらい、関わりを持ってほしい。その役割を果たすのが、このセンターであり、ワンストップでさまざまなニーズに応える活動を」と訴えた。
 この後、多可町、宍粟市、姫路市の家島などに移住した協力隊員7人と農村経営を学ぶ県立大の学生2人、三輪眞己センター長らが移住促進策などについて意見交換を行った。なお、県版協力隊は今後、募集する。
 同センターの開館、相談時間は月曜から土曜日の10時から17時。電話は078―360―9972で、来所相談は電話予約が必要。