<井戸知事年頭あいさつ>
キーワードは「安全」「元気」「交流・環流」

2019.01.04

 1月4日、官公庁などではいっせいに仕事始め。県庁では、午前10時、井戸知事が西館大会議室で幹部職員約3百人を前に年頭のあいさつに立った。「ポスト県政150周年、新しい兵庫づくりのスタートを切る年」と位置づけ、「もう一度、『元気』を目標にしたい。今年一年の漢字は元気の『気』になる年に」と平成31年県政のテーマを提起した。
 井戸知事は、「今、なんとなく不安を感じ、人々の行動、発想が縮こまっている。その空気を払拭したい」と「元気」を掲げた理由を説明し、「柔軟な発想、積極的な行動、結果への迷い、恐れを乗り超える」と姿勢を示した。
 その上で、今年のキーワードとして「安全」「元気」「交流・環流」の3つを提示した。
 「安全」では「来年度は阪神・淡路大震災から25年を迎える。原点である『忘れない』『伝える』『活かす』『備える』を強調しなくてはならない」と経験、教訓の風化を懸念、「昨年、相次いだ災害では新たな課題が指摘されたが、(家具の転倒防止等)忘れていたことに気付かされたのであり、災害は我々の注意が欠けているところを襲う」と災害対応の総点検を誓った。
 「元気」では、人口対策として「若い女性をどうひきつけるかが課題。魅力の回復、生み出すことが基本戦略」とし、先月下旬に着工した湾岸線西伸部などインフラを地域の元気に活かす努力、三宮、県庁周辺の再生、今年供用を開始する新長田の県市合同庁舎の活用などのまちづくり対策を具体例として挙げた。
 「交流・環流」では、神戸・姫路・城崎の観光ゴールデンルートの環流化、六甲山・須磨アルプスの魅力発信、ゴールデンスポーツイヤーズ、大阪万博に向けたインバウンド対策などを訴えた。
 そして、「11年間の行財政構造改革の成果の上に、今後、10年に向け、県民から信頼される新年度予算を編成する。2030年の展望に掲げた『すこやか兵庫』の実現へ、しっかりとしたスタートを切る決意。新しい兵庫づくりに協力して臨んでもらいたい」と職員一丸を呼びかけた。